速水拓真 営業×AI 実践シリーズ
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月曜9時、スプレッドシートに50社が並んでいる状態の作り方

初出: note

こんにちは。速水拓真です。


第5回で商談前メモの話、今回はその前段階——リスト作りの話です。第2作『見込み客をAIに探させろ』の中身から、道具を1つ書き下ろします。


リスト作りを「暇なときにやる」と潰れる


新規開拓のリスト作りを、いつやっていますか。多くの営業は、商談が入っていない隙間時間にやっています。月曜の朝、または金曜の夕方。ところがその時間は、来週は必ずしも空いているとは限らない


商談が増えた月は、リスト作りの時間が最初に消えます。そしてリストの補充が1ヶ月遅れると、2〜3ヶ月後に商談数が落ちる。第2作で書いた「リスト切れは遅れてやってくる」の典型的なパターンです。


だから私が作らせているのは、「暇なときに探す」仕組みではなく、月曜9時に自動で並んでいる仕組みです。


道具: 週次リスト生成の3ステップ


ステップ1: 物差しを決める(最初の1回だけ)


まず「買う会社の条件」を、過去の受注から引き出します。AIへの指示はこうです。


```


過去12ヶ月の受注案件を入力します。


受注した会社の共通点を、規模・業種・きっかけ・役職の4つの観点で抽出し、


「買う会社の条件」を10個まで挙げてください。


受注に至らなかった案件との違いも教えてください。


```


ここで作った物差しが、次のステップ以降で全部使われます。1度作れば、四半期に1回更新するだけです。


ステップ2: 週次で、条件に合う会社を探させる(毎週日曜・自動)


物差しが決まったら、毎週日曜の夜にAIへ回すプロンプトがこれです。


```


以下の「買う会社の条件」に合致しそうな会社を、


(業界名・地域名)から15社探してください。


条件: (ステップ1の出力を貼る)


除外: (既にリストにある会社名を貼る/取引禁止先を貼る)


各社について:


  • 会社名

  • 規模(従業員数・売上の目安)

  • 条件に合致する根拠(出典URLつき)

  • なぜ今なのか(最近の変化があれば)

  • 優先度(A/B/C)


出典のない会社は候補から外してください。


```


出力された15社を、月曜の朝にスプレッドシートへ貼る。これが「月曜9時、50社が並んでいる状態」の週次バージョンです。私の運用では月曜の朝に50社まとめてではなく、週15社を4週分で60社というペースにしています。月間の新規開拓件数に見合う量を、無理なく続ける形です。


ステップ3: 月曜朝に「なぜ今か」を確認する(3分)


AIが挙げた15社の中には、なぜ今リストに載るのかが薄い会社が含まれます。月曜の朝、コーヒーを入れながら、各社の「優先度」と「なぜ今なのか」を確認して、C評価を消す。残ったA・B評価の会社だけが、その週の営業対象になります。


確認に3分。ここで消す判断をするのは人間です。AIは候補を作り、人は判断する。この線引きが、リストの質を保っています。


出典という「証拠」が営業を守る


ステップ2のプロンプトに「出典URLつき」と書いたのは、失敗から学んだルールです。出典のない候補は、調査カードの段階で行き詰まります。その会社について商談で話すとき、裏が取れないことを口にしてしまうリスクがあるからです。


AIが挙げる候補には、古い情報や別会社の話が混ざります。出典を強制しておけば、朝の3分の確認で「この出典、去年のニュースだな」と気づける。確認できる状態にしておくことが、AIに任せる前提条件です。


週15社×4週で、リストは尽きなくなる


この仕組みを回し始めてから、リストが空になる不安はなくなりました。月曜9時に必ず15社が並んでいる。商談が増えても、日曜の自動実行は止まらない。


リスト作りを「暇なときの作業」から「仕組み」に変える。それだけで、新規開拓の量が安定します。


書籍『見込み客をAIに探させろ』では、この仕組みを含む35本の道具を通しで解説しています。物差しの設計から、兆候検出、初回メールのたたき台まで。


見込み客をAIに探させろ — 空リストに悩む営業のための、顧客発掘の完全自動化(Amazon)


書籍の詳細と読者特典(プロンプト3点セット)はこちらのサイトにまとめています。


それでは、また。

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