速水拓真 営業×AI 実践シリーズ
Zenn

廃止の判断は半年後に1行で読み返す — 再び保留に落ちた箱で誤りを拾う行

初出: Zenn

降格表の運用では、廃止にした箱の行も「廃止」の形で残り続けます。前回の保留箱は月1回の見直しで再開か廃止かでは、保留に置いた箱を1か月を超えて置かない基準で、再開か廃止かに1行で落としました。

廃止は箱を表から消す処理ではありません。形の列を「廃止」に書き替えて、行を降格表に残します。残った行は、半年後に読み返すことで初めて意味を持ちます。今回は、廃止の判断を半年後に1行で読み返す扱いです。AI案に戻した箱が再び保留に落ちたとき、判断の誤りをどの行で拾うかを決めます。

1. 廃止の行は何を記録しているか

  • 廃止は判断の記録: 形の列が「廃止」、戻る基準の列に「廃止 2026-10」のように廃止した月を書きます。行は消えません
  • 判断材料も同じ行に置く: 1か月で判断が揃わなかった理由(文面が揃わない等)を戻る基準の行に書いておきます。読み返しはこの行に対して行います
  • 月次の検算で数える: 廃止の数は降格表の「廃止」の行数で数えます(保留・▲と同じ式です)

2. 読み返しの基準(半年後に1回)

読み返しは月次の検算と同じ日に行います。基準は1つだけです。

  • 廃止にした月から6か月: 読み返しの日が廃止の月から6か月以上後なら、その箱の行に必ず1行書きます
  • 半年待つ理由は判断の材料が揃う期間: 廃止直後はどちらにも見えます。再開した箱の昇降と、廃止したテーマの再出現は、半年かけて初めて現れます

3. 判定の1行の書式

1箱につき1行、2段で書きます。

廃止読み返し: 反論の封じ箱(廃止 2026-10 → 6か月経過)→ 基準どおり
  • 前半は箱名と廃止した月: 戻る基準の列の記録から数えます
  • 後半は基準どおりか再設計かの判定: 誤りの印は2つの行で拾います
  • 再開した箱が再び保留に落ちる: 廃止せず再開した箱が6か月以内に保留に戻っていたら、月次報告の保留の行で拾えます。再開の判断が誤りでした
  • 廃止したテーマと同じ箱を作り直す: 廃止した中身の箱を箱別指定リストに新しく足していたら、廃止が早すぎました。新規の行で拾えます
  • 誤りを拾った行があるときだけ再設計に1行書きます。なければ基準どおりで閉じます
  • 読み返しで動かすのは1箱まで。廃止が2行以上あるときは、廃止月が最古の行から読み返します

4. プロンプト本体(降格表から廃止行を拾って半年超過を計算する)

スクリプトが担うのは、廃止行の拾い出しと6か月の計算までです。基準どおりか再設計かの判定は人の1行です。

# haishi_hankigo.py — 降格表の廃止行を6か月基準で拾い、読み返し候補を1行で出す
import re
from datetime import date

KAKOU_TABLE = [
    # (箱名, 形, 確認の問い1行, 戻る基準)
    ("反論の封じ箱", "廃止", "断る理由の文面は揃っていますか", "廃止 2026-10(文面が1か月で揃わない)"),
    ("次の一手箱", "保留", "初回の案は出ますか", "1か月で再開か廃止(保留 2026-10)"),
    ("引き金箱", "▲確認", "根拠の数字はどこにありますか", "修正ゼロ2か月で昇格"),
]
TODAY = date(2027, 4, 30)

def months_over(haishi_month, today):
    y, m = map(int, haishi_month.split("-"))
    return (today.year - y) * 12 + today.month - m

def hankigo_candidates(table, today, limit=1):
    cands = []
    for box, form, _question, kijun in table:
        if form != "廃止":
            continue
        mt = re.search(r"廃止 (\d{4}-\d{2})", kijun)
        if not mt:
            raise ValueError(f"廃止月の記録がない: {box}")
        over = months_over(mt.group(1), today)
        if over >= 6:
            cands.append((box, mt.group(1), over))
    cands.sort(key=lambda c: c[1])  # 廃止月が古い順
    return cands[:limit]

for box, since, over in hankigo_candidates(KAKOU_TABLE, TODAY):
    print(f"廃止読み返し: {box}(廃止 {since} → {over}か月経過)→ 基準どおりか再設計かの1行を書く")

5. サンプル(入力と出力)

上の表では、反論の封じ箱(2026-10廃止)が読み返しの日で6か月経過、次の一手箱は保留(廃止ではない)、引き金箱は▲確認です。出力は1行だけです。

廃止読み返し: 反論の封じ箱(廃止 2026-10 → 6か月経過)→ 基準どおりか再設計かの1行を書く

判定を書いたあとの書き替えは、誤りを拾ったときだけです(再設計の例)。

(降格表・反論の封じ箱の戻る基準)→「廃止 2026-10(文面が揃わない)→ 2027-04 読み返し: 再設計」
(月次報告・来月方針1行の後半)→ 来月は廃止の反論の封じ箱を再設計する

6. 検算(読み返しの前に3行)

  • 廃止の数=降格表の「廃止」の行数: 来月方針1行の状態の内訳(廃止は0のときも書く値)と一致します
  • 読み返しを終えた廃止行に日付が残る: 6か月超過の廃止行に読み返しの記録なしで残っていれば、読み返しの漏れです
  • 誤りを拾う行は既存の2枚に載っている: 読み返しのための新しい帳票は作りません(月次報告1枚と降格表だけを使います)

7. 所要時間

読み返しの足し分は1回2分です(候補の拾い出しが1分・スクリプト出力の読み取り、判定の文言が1分)。読み返しが重なるのは半年に1回のため、月次の検算と同じ日の整列の中に折り込めます。

まとめ

  • 廃止は判断の記録で、行は降格表に残る。廃止した月と判断材料を戻る基準の行に書いておく
  • 読み返しは廃止の月から6か月後に1回。基準どおりか再設計かを1箱につき1行で書く
  • 誤りを拾う行は2つ: 再開した箱が再び保留に落ちる(月次報告の保留の行)と、廃止した中身の箱を作り直す(箱別指定リストの新規行)
  • 誤りを拾ったときだけ再設計に1行。読み返しで動かすのは1箱まで

次回

廃止の読み返しまで含めると、降格表は箱の一生(AI案 → 採用か▲か保留 → 止めた行 → 廃止と読み返し)を1枚で記録し終えます。次回は、月次報告12か月分の1行を1枚に並べて、来年の箱別指定リストの初期値を選ぶ年次の棚卸しです。はてなブログ(実務編・毎日更新)では運用の細かい手を毎日書いています。

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