速水拓真 営業×AI 実践シリーズ
Zenn

年次の棚卸しは12か月分の1行を1枚に並べる — 来年の箱別指定リストの初期値を選ぶ行

初出: Zenn

前回の廃止の判断は半年後に1行で読み返すでは、廃止にした箱の行を降格表に残し、半年後に1行で読み返す扱いにしました。廃止まで含めると、降格表は箱の一生(AI案 → 採用か▲か保留 → 廃止と読み返し)を1枚で記録し終えます。

記録が1年分そろったら、次にやるのは選択です。月次報告の1行を12か月分並べて1枚にし、来年の箱別指定リストの初期値を選びます。今回は、年次の棚卸しの扱いです。12か月分の1行から、来年を最初に回す箱を選ぶ行を決めます。

今回扱う月次報告・棚卸し・箱別指定の行を、来月も同じ精度で回し続けるには、記入シートとプロンプトを手元に置くのが近道です。記事末尾の読者特典3点セット(無料・メール登録)からそのまま受け取れます。

1. 棚卸しの1枚は何を並べるか

  • 並べるのは月次報告の1行: 月次報告1枚の状態の内訳(採用・保留・▲確認・廃止)と来月方針の1行を、1か月につき1行で写します
  • 棚卸しのための帳票は作らない: 月次報告から写した12行が、そのまま棚卸しの1枚です。行を足す場所は箱別指定リストの前ページだけで足ります
  • 行は12行を超えない: 1年は12か月のため、並べる行は最大12行です。13行目が出たら、写し漏れか月次報告の重複です

2. 並べる基準(年に1回・月次の検算と同じ日)

  • 月次報告が12そろった日: 年に1回、月次の検算と同じ日に折り込みます。半年後の読み返しも同じ日のため、整列は1日で済みます
  • 写すのは1行だけ: 各月の月次報告から写すのは状態の内訳と来月方針の1行です。本文の詳細は写しません(読み返す必要が出たら、元の月次報告を見ます)
  • 12か月は暦日で数える: 「先月から数えて12か月前」までです。年度ではありません(年度の区切りは会社によって変わるため、基準が揺れます)

3. 初期値を選ぶ1行の書式

1箱につき1行、2段で書きます。

初期値: 反論の封じ箱 → 12か月で採用9・保留2・廃止1 → 来年の初期値に選ぶ
  • 前半は箱名と12か月の内訳: 12行から箱に関係する数を降格表の形の列で確かめて書きます(廃止も含めます)
  • 後半は選ぶか外すかの判定:
  • 採用が6か月以上続いた箱は選ぶ: 半年を超えて採用が続いた箱は、来年も回す初期値に選びます
  • 廃止の行がある箱は外す: 廃止にした箱は初期値から外します。例外は、半年後の読み返しで再設計と書いた箱だけです
  • 保留が3か月続いた箱は外す: 保留箱は月1回の見直しで再開か廃止に落ちているはずのため、3か月以上保留に置いたままの箱は、月次の検算の漏れです
  • 誤りの印は1か月: 選んだ初期値が最初の月次報告で保留に落ちたら選び直しです。半年待たずに、降格表の保留の行で拾えます
  • 初期値に選ぶ行は、来年の箱別指定リストの行数と同じだけに揃えます(選ぶ行を増やした分だけ、1箱の確認が薄くなるため)

4. プロンプト本体(12か月分の1行を並べて箱ごとの候補を出す)

スクリプトが担うのは、12行を1枚に並べ、内訳の合計と箱名の候補を出すまでです。選ぶか外すかの判定は人の1行です。

# nenji_tanaoroshi.py — 月次報告12か月分の1行を1枚に並べ、初期値候補を1行ずつ出す
import re

GEppo_LINES = [
    # (月, 月次報告から写した1行: 状態の内訳 + 来月方針)
    ("2026-11", "採用2 保留1 ▲確認1 廃止0 — 来月は反論の封じ箱を再設計する"),
    ("2026-12", "採用2 保留0 ▲確認1 廃止1 — 来月は次の一手箱の文面を揃える"),
    # ... 12か月分を写す(行は12行を超えない)
]

def nenji_sheet(lines):
    for month, body in lines:
        print(f"{month} {body}")

def nenji_total(lines):
    totals = {}
    for _month, body in lines:
        for form, n in re.findall(r"(採用|保留|▲確認|廃止)(\d+)", body):
            totals[form] = totals.get(form, 0) + int(n)
    return totals

def shokichi_candidates(lines):
    boxes = []
    for _month, body in lines:
        half = body.split("—")[-1]
        for box in re.findall(r"([\u3041-\u30FF\u4E00-\u9FFF]{2,10}箱)", half):
            if box not in boxes:
                boxes.append(box)
    return boxes

nenji_sheet(GEppo_LINES)
print(f"12か月の内訳: {nenji_total(GEppo_LINES)}")
for box in shokichi_candidates(GEppo_LINES):
    print(f"初期値: {box} → 12か月の内訳を降格表で確かめる → 選ぶか外すかの1行を書く")

5. サンプル(入力と出力)

上の2か月分の入力では、出力は次のとおりです(12か月分では行数が伸びるだけで、同じ書式です)。

2026-11 採用2 保留1 ▲確認1 廃止0 — 来月は反論の封じ箱を再設計する
2026-12 採用2 保留0 ▲確認1 廃止1 — 来月は次の一手箱の文面を揃える
12か月の内訳: {'採用': 4, '保留': 1, '▲確認': 2, '廃止': 1}
初期値: 反論の封じ箱 → 12か月の内訳を降格表で確かめる → 選ぶか外すかの1行を書く
初期値: 次の一手箱 → 12か月の内訳を降格表で確かめる → 選ぶか外すかの1行を書く

判定を書いたあとの書き替えは、初期値に選んだ箱だけです。

(来年の箱別指定リスト)→ 反論の封じ箱・次の一手箱 / 廃止にした箱は写さない
(来月方針1行の後半)→ 来月は選んだ初期値の箱で最初の月次報告を回す

6. 検算(棚卸しの前に3行)

  • 並べた行数=月次報告の保存数: 12行に足りなければ写し漏れ、12行を超えたら月次報告の重複です
  • 内訳の合計=各月の内訳の和: 来月方針1行の各月の数と突き合わせます。棚卸しのための新しい数え方は作りません
  • 初期値に廃止の箱が混ざっていない: 選んだ行の箱名は、降格表の形の列が「採用」の行だけです。半年後の読み返しで再設計と書いた箱は、読み返しの行を確かめてから選びます

7. 所要時間

棚卸しの足し分は1回15分です(12行の写しが5分・内訳の合計はスクリプト・初期値を選ぶ1行が10分)。年に1回のため、月次の検算と同じ日の整列の中に折り込めます。

まとめ

  • 棚卸しの1枚は月次報告の1行を12か月分写した12行。棚卸しのための新しい帳票は作らない
  • 並べるのは年に1回、月次報告が12そろった日。月次の検算と半年後の読み返しと同じ日に折り込む
  • 初期値は1箱につき1行: 採用が6か月以上続いた箱を選び、廃止の行がある箱は外す
  • 誤りの印は1か月。選んだ初期値が最初の月次報告で保留に落ちたら、半年待たずに選び直す

次回

年次の棚卸しまでで、降格表は箱の一生を1枚で記録し、年をまたぐ初期値まで選び終えました。次回は、この運用をほかの人に引き継ぐときの1枚です。降格表と12か月分の1行を渡して、最初の月次報告までを同じ基準で始めるための引き継ぎの行を決めます。はてなブログ(実務編・毎日更新)では運用の細かい手を毎日書いています。

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